物語消費しすぎ地獄へようこそ

何かしら作られたもの、作られてしまうもの=物語を消費せずに一日を終われない。

月のふりかえり 2021年7月~小説編

  • 分類:小説
  • 作者:ほしおさなえ
  • 題名:金継ぎの家 あたたかなしずくたち
  • 出版社・レーベル:幻冬舎文庫
  • 評価:★★★☆☆

幻冬舎文庫のキャラノベと帯にあったけど、キャラノベと呼ぶには内容が地味、というかキャラノベって?

「キャラノベ」とは、エンターテインメント小説のなかでも、読みやすい文体や言葉遣いで書かれ、舞台や人物がマンガ的に誇張されている作品のこと。ファンタジックな要素などが加味されているものの、現実社会に基づいた世界観を持つため、大人でも親しみやすい。従来の一般文芸とライトノベルの中間にある、新たなジャンルと位置づけることができそうだ。

マンガのような主人公が活躍、「キャラノベ」が人気のワケ|NIKKEI STYLE

主人公は高校生の女の子だと思うけど、そのおばあちゃんも中心人物。言動は別にコミカルでもないし、人物造形もいたって普通の人たちである。ストーリーの中心は家族のルーツにまつわるものや、おばあちゃんが心にひっかかっていたことを知りたいというもので、その中で10代の女の子が将来に対して少し悩んだりする。突飛な展開もエキセントリックな人物や美男美女の登場人物も出てこなかった。キャラノベにはあたらないと思った。

この先がありそうな感じで終わってしまったという印象。ほしおさなえの小説は好きだがこれはちょっと消化不良だった。