物語消費しすぎ地獄へようこそ

何かしら作られたもの、作られてしまうもの=物語を消費せずに一日を終われない。

完走 2021年春ドラマ・アニメ

最近は7月に入って一斉に初回、という感じじゃないのね。

ドラマ

半径5メートル

NHK総合金曜日夜10時

週刊誌の芸能記事担当だった芳根京子演じる主人公が張り込みでしくじって2折と呼ばれる生活情報班に回される。
そこで取材を重ねていくとともに主人公も成長していくというストーリー。
現代社会で話題になっている事案をうまく取り入れていた。

主人公となし崩し的に半同棲状態になっていく恋人的な男(毎熊克哉)が徹頭徹尾クズな感じだったことばかりが印象に残った。

www.nhk.jp

着飾る恋には理由があって

TBS系火曜日夜10時

夏川結衣演じるフードスタイリストの住む家がとてもすてきで、あと飼い犬のボーダーコリーの麹がかわいいドラマだった。
出てくる人全員が美男美女で、ファンタジーとして楽しんだ。
主人公は雑貨店を展開する会社で広報として働く20代女子で、SNSではフォロワー10万のインフルエンサーでもある。いつもスマホを手放さない毎日毎時間がとても気の毒でならなかった。あと、画家の女性が自分勝手すぎて引いた。
終わってみればどこかで見たようなドラマで、新鮮味はなかった。

www.tbs.co.jp

大豆田とわ子と三人の元夫

フジテレビ系火曜日夜9時

トレンディドラマが現代の価値観で作られるとするとこんな風みたいな感じというようなドラマだった。
主人公の女性は設計事務所の社長だし、その元夫たちもバーの経営者、プロの写真家、弁護士とハイクラスな人ばかり。
娘も私立に通っているみたいだし、庶民はいないかと思ったら主人公の友だちだけで、それも途中で突然死してしまった。
坂元裕二らしいひっかかりのあるセリフ回しがくどいところがよかったけれど、ドラマとしては私はあまり楽しめなかった。

www.ktv.jp

ソロ活女子のススメ

テレビ東京金曜日深夜0時52分

江口のりこ主演の30分ドラマ。出版社で契約社員として働く40歳の主人公が、毎週ひとりでいろんなことを体験するという話。
どの体験も実在もので、最後にその紹介がある。「孤独のグルメ」の「体験版」みたいな感じ。

主人公は最初の方は完全に自分一人で楽しむことだけを目的としていたのが、経験を重ねることでその場で出会う人とちょっとだけ交わす言葉や、仕事場で自分の体験を話すことで、外にひらいていく自分を自覚する。

わたしも外出するときたいていはひとりなので、この状況がどうにかなったら試してみたいと思うことがあった。
高級レストランでのぼっち飯。これはやってみたい。

www.tv-tokyo.co.jp

コントが始まる

日本テレビ系土曜日夜10時

恋愛が主軸ではない青春ドラマ。きょうだいや親子、恋人、職場の人間関係、コントグループのメンバー関係、マネージャー、さまざまな人間関係を描きながら、その主軸はモラトリアムの終焉だった。
金子茂樹の脚本と聞いて、「俺の話は長い」がすごく好きだったのでこれは絶対見ようとおもっていたのだった。
ところで、マクベスのコントはおもしろいところが一個もなかった。

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珈琲いかがでしょう

テレビ東京月曜日深夜0時6分

コナリミサト原作コミックの映像化。主演は中村倫也。今季の中村倫也はこれと「コントが始まる」に出演した。
キッチンカーでドリップコーヒーを売る主人公はかつてはヤクザの手先となっていた。そのため途中に挟まれる過去の主人公のすさんだ様子とコーヒー屋の様子が正反対で、中村倫也ならではの演技が堪能できる作品だった。

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きれいのくに

NHK総合月曜日夜10時45分

美容整形が行き過ぎた日本。男は稲垣吾郎、女は加藤ローサの顔になっている人がほとんどの社会では、美容整形は法律違反となっていた。
そんな日本で高校生活を送る男女の話が主題。
高校生の役をやった俳優たちが自然で、SFものとして出色だった。
前半の吉田羊パートと後半の高校生パートの関連が正直わかりにくかったので、解題の回がほしかった。

www.nhk.jp

リコカツ

TBS系金曜日夜10時

山で遭難した主人公の30代女性がたすけてくれた自衛隊員と恋に落ちて結婚するが、男尊女卑的価値観の家庭で育った夫と価値観がことごとく合わずに離婚をする。そしてそこからお互いを知るようになるというストーリー。
主人公カップルだけでなく、主人公の両親、姉夫婦、夫の両親と周りのカップルがみな離婚に進んでいってしまう。
永山瑛太が無理やり低い声を出していたのにすごく違和感を感じたが、最後は収まるべきところに収まって大団円だった。何も考えずに見られたドラマだった。

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イチケイのカラス

フジテレビ系月曜日夜9時

コミック読んだ勢としては、この改変はちょっと度し難いものだったが、制作が言う「ファンタジー」として見ればエンタメに振り切った演出が功を奏して面白いドラマだったとおもう。

コミックでは「ぼしっぼしっ」と歩きスナック大好き小太り男の入間みちおがイケメン(竹野内豊)、しゅっとしているが鳥っぽい見た目の真面目男坂間が四角四面で真面目一辺倒の女性(黒木華)になったのが不満でもあったが、実は一番おもしろい部長裁判官を予想通り小日向文世が好演したのはよかった。ただゆるふわ書記官が出てこなかったし、新田真剣佑のガタイがいいのがすごく気になったし、なんであんなに坂間に執着するのか意味不明ではあった。

部長の出した同人誌についてはやっぱり坂間っちは買うべきだったと思う。

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生きるとか死ぬとか父親とか

テレビ東京金曜日深夜0時12分

原作はジェーン・スー。主役を演じた吉田羊が、原作者に言わせると歩き方やらラジオのブースにいるときの様子とかとにかく原作者に寄せてきていて、女優すごいということらしい。このドラマが放映中にジェーン・スーが誕生日を迎え、その日の「ジェーン・スー生活は踊る」の放送中に吉田羊がお祝いに来た場面をradikoで聞いていた。人間としても素晴らしい人なんだとおもった。

一癖も二癖もある父とのいい距離感を保つ主人公だったけど、60代で亡くなった母親のことを考えると自分の中のモヤモヤが晴れない。それをエッセイに書くことで折り合いをつけていくというのがとてもリアルで、たぶん見た人はそれぞれの家族のことを思ったことだろう。
とてもよかったので原作も買った。

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アニメ

ましろのおと

TBS系土曜日深夜1時55分

津軽三味線を弾く主人公が師である祖父の他界をきっかけに青森を出る。ねじ込まれた高校で津軽三味線同好会に加わることになり、仲間とコンクールに出るという話。
主人公の出自が明らかになって、さてこれから何が起きるかというところで今クールは終わってしまった。「この音とまれ」のアニメのときにおもったことと同じで、物語の冒頭だけを描いただけだなと。コミックも連載中だし、これで続きがないと暴れるぞ。第2期お待ち申し上げてまーす。

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フルーツバスケット The Final

テレビ東京月曜日深夜1時30分

第3期。過去のアニメでも描かれなかった完結篇である。
エンディングを見れば最後はどうなるのかわかるというものだ。
夾くん推しの身としては本当によかったなーとおもう。
今期は透は泣いてばかりいたような気がする。

透の両親の話がアニメ化されるそう。

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