物語消費しすぎ地獄へようこそ

何かしら作られたもの、作られてしまうもの=物語を消費せずに一日を終われない。

まとめて読了(小説編)

  • 分類:小説

アジアンタムブルー

難病の女性との恋愛もの。
どの登場人物にも共感できなかった。

アジアンタムブルー (角川文庫)

アジアンタムブルー (角川文庫)

おばちゃんたちのいるところ

  • 作者:松田青子
  • 評価:★★★★★

落語や歌舞伎、民話、戯曲、日舞などに題材をとった連作短編集。

発端は、二股されて彼氏と別れた女性がいつも忌々しく思っていたムダ毛の永久脱毛を始めたところへ、死んだおばさんがやってくる。
おばさんが人に見えるようになったのは、そういう技を身に着けたからだそうだ。1年かかったという。

「毛の力はあんたのパワーや」

というわけでその女性もパワーを開発する。

本書の最後に各作品のモチーフ一覧が載っていて、オリジナルにもあたれるようになっている。親切。

幽霊や生まれ変わりが現代に生きていたら(幽霊は生きていないか)こんな感じ、結構楽しいでしょう。はい、楽しいです。
こういう小説大好き。文庫になったら絶対買う。手元に置いておきたい。

おばちゃんたちのいるところ - Where the Wild Ladies Are

おばちゃんたちのいるところ - Where the Wild Ladies Are

バビロン――女――

  • 作者:野崎まど
  • 評価:★★★★☆

東京地検特捜部の検事が追っている事件で不可解な自殺に遭遇する。
所見は自殺だが謎もあるということで捜査するうちに見えてくる政治的陰謀。さらに別の人間の「自殺」。
警察も巻き込んでの捜査に発展するが、どれもこれもうまくない。

最初はよくある警察もの・検察ものだと思っていたが、どうも様子が違うようだ。
作者はライトノベルを多く手掛ける小説家だそうで、本書の雰囲気が誉田哲也の書く警察小説に少し似ている。
地味な地検特捜部の捜査を丹念に描く。
一つひっかかるのは、登場人物の名前だ。あまり見ないような漢字の組み合わせだったり、名前だったりする。
そういうとこがラノベ作家なのかな、と思ったりした。

バビロン1 ―女― (講談社タイガ)

バビロン1 ―女― (講談社タイガ)