物語消費しすぎ地獄へようこそ

何かしら作られたもの、作られてしまうもの=物語を消費せずに一日を終われない。

つづきはまた明日(4)

  • 分類:コミック (kindle)
  • 作者:紺野キタ
  • 題名:つづきはまた明日(4)

最終巻。

この巻のメインエピソードのひとつ、「チョコレート戦争」。
バレンタインデーに綾瀬ことみちゃんとお隣のさほちゃんからチョコをもらったお兄ちゃんの杳(はるか)くんは

綾瀬から
綾瀬から
綾瀬から

チョコレートを

もらってしまったああああ

と心の中でさけぶ。まぶしい~

あまりにうれしくてもったいなくて食べられない。
机の本棚にかざっておく。
ときどき見てにやけちゃう。
ぼけっとしちゃう。

あああかわいいいいい

と、そこへ子どもモンスターさやちゃん、お兄ちゃんのいないすきに我慢できずに食べてしまう。子どもだああああ。

お兄ちゃんは落ち込み怒るんだけど、リカコちゃんがとりなす。大人だ。
肉まんで機嫌をなおす杳くんだった。
そしてホワイトデーのお返しとして手作りクッキーをつくる杳くん。いいぞー

もう一つのメインエピソード「賢者のおくりもの」

お母さんが生きていたころの思い出と、お母さんが突然死んでしまったときの話。
これは誰にもつらい話だった。泣いたわ。

リカコちゃんとつるりんの仲がどうなるのかとか、
杳くんとことみちゃんはもっと仲良くなるのかなとか、
気になることにはっきりした進展のないまま終わってしまった。
正直もっと藤沢さんちのきょうだいの成長を見たかったけど、「またあしたね」というセリフで終わらせたところが逆によかったとおもう。
心の中に登場人物がまだいるみたいで、今日は杳くんは夕飯に何をつくったのかな、とかリカコちゃんとつるりんのデートはどうだったかな、とか現実にいない者たちのことをつい考えてしまうのだ。